知らない場所に向けて走る

 

夕方暗くなる前に走り始めた。今まで行ったところのないところに行ってみたかった。

知らない道ばかりを選んだ。おおまかな地図はアタマに入っているので、進めばどの場所に抜けるかは大体わかるのだけど、まったく知らない街並みを走るのは楽しかった。

自宅から出発して自宅に帰る、大体1時間程度のジョギングなので、行けるところは限られている。それでも少なからず発見はいくつかあった。

けれども道に迷いたくなった。まったく知らないところに紛れ込んでみたくなった。

まったく知らないところで、まったく知らない人に声をかけてみたくなる。かけなかったが。

 

知っている場所ばかりに終始している自分に飽きてきた。

それはもう間違いなく底の方から聞こえてくる声で、あとは耳を傾け行動するのみである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です