弛緩から緊張への一瞬にすれ違いざま

townnight

ランニングしながらの夜の街中にて遭遇、駅近くの繁華な場所に警察官が立ち、周囲に目をやっていた。その脇を走り抜けた。

走り抜けその先、幾人かとすれ違ったのち、自転車にゆらり乗りながら片手にスーパードライの500ml缶を持ったおじさんが目に入る。

弛緩したおじさんの表情、特にその目に急に生気が戻り、真面目な顔になる。

と同時にそれはもう実に自然な、速すぎもせず遅すぎもしない速度で、片手に持ったビールを着ていたジャンパーのはだけた懐に、すーーーっと隠し入れた。視線は僕の背後に向けられたままだ。

実に自然な動作と速度と、おじさんの真面目な表情が、走り抜けてすれ違う一瞬に、実に印象深く残響したのだった。きっとおじさんは、一瞬の間にアタマが急回転したに違いない。いやあるいは無意識な防衛の本能か。

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