夜に鳴く蝉

semi2016

季節も変わりつつあります。夏は夏ですが、秋のよそおいも増してきています。高い空や虫の声は秋のそれに近づいています。

蝉も夏の終わりを予感するかのように、緑の多いところに行けば、ここぞとばかりに大合唱。まるで森全体が鳴いているようです。この頃朝早く目覚めることが多く、寝床でまどろみながら朝の蝉の第一声を耳にしますが、鳴きはじめはだいたい朝の6時くらい。

ところで先日、夜23時くらいに蝉が鳴いているのを聞き、蝉は夜も鳴くのかー、と思ったんですが、あれ、なにかおかしいぞと調べてみると、本来日本の蝉は夜には鳴かないそうです(タイでは夜も鳴くのだそうです)。

なぜ鳴くかといえば、気候の変動により夜も気温が下がらないのがひとつ。そして都会は夜も明るいので昼間と勘違いし、鳴いてしまうのだそう。蝉の生態にまで影響を及ぼす都市環境がもたらす夜の蝉。

8月の終わり頃というのは、街を歩けば蝉の死骸を多々目にする季節でもあります。

以前日比谷公園の大噴水にて、確か今頃の季節、おびただしい数の蝉の死骸が噴水の水のたまりに浮かんでいたのを見てどきっとしました。あれだけ街を覆いつくす蝉の鳴き声の分だけ、街のどこかしらで蝉は息を引き取り、死骸になるのだと思うと妙な心地がします。死骸を目にするたびに、夏が終わりを迎えていくような気にもなります。

それにしても秋にもなればすべていなくなってしまう。桜の花びらと同様に、風雨にさらされ流されてその季節とともに消え、ぐるり一年後まで忘れてしまうような蝉の鳴き声を、今年最後に聞くのはいつの日のことでしょうか。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする