陳列棚の写真を通して見えてくる、写真のおもしろさ

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コンビニやスーパーなど、ふだん利用している商品の陳列棚ですが、写真を撮ってあらためて見てみると、なんだか不思議な感じに見えます。

例えばこちらの写真は「飲料」が一堂に会しています。カラフルです。コーヒー、ヨーグルトドリンク、フルーツ系。馴染みがあるものや、見たことの無いようなもの。メーカーもさまざま。ところ狭しと並べられた商品には、それぞれ開発者やメーカーの商品開発の結晶(だけではないですが)があらわれています。

なーんてことは気にせずに、なんとなくその時の気分で飲みたいものを選びます。以前は冒険的なこと、どんな味がするんだろう?という好奇心で商品を選びました。最近はあまりそういうことはしません。この棚ならば、上から2段目のマウントレイニアのカフェラッテを選ぶでしょう。

手に取ったことがないだけで、実はとても美味しいドリンクがあるかもしれません。ただ選ぶ可能性も低いので、ずっと出会わないままでいることでしょう。あるいは何かのきっかけで飲むことがあり、それ以来お気に入りになる可能性もなきにしもあらずです。

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おつまみもいろいろです。

この写真は上野駅、新幹線乗り場近くの店舗で撮ったので、これから新幹線に乗る人が酒のつまみとして、ちょうどよいものが陳列されているのでしょう。写真に撮ると、そのときには気付かなかった、ベビースターやチキンラーメンのつまみに気付きました。そんな商品もあるんだ、と。

写真を通して気付くことは多々です。陳列の整然さ、さまざまな色づかい、豊富な商品、意外とふだんは目に入らないものが多い(裏を返せばあまりものを見ていない)ということ。

川端康成の小説だったように記憶していますが(タイトルは忘れてしまいました)、写真を撮る話がありました。かみ砕いて読み込むと、ふだんは面と向かって人の顔はあまり見ない(見続けるのは失礼にあたる)のに、写真を通すと相手はこちらを見ているわけではないので、まじまじと見ることができる。この人ってよく見るとこんな顔だったかな、とか思う。写真という発明は、人類に新たな視点を与えた、というような内容だったかと。

写真を通すと、見えなかったものが見えてくる。ひるがえって、ふだんの視線・視点の頼りなさが浮き彫りになる。新たな視点を得るというよりも、いま見ているということをあらためて再認識する行為としての写真撮影。

どうにか目の前を見てやろう!と思っても、すべては見尽くせません。で、写真に撮って、あらためて見直して、新たな気づきを得る。写真のおもしろさのひとつですね。

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