近大革命/世耕石弘【著】

 

先日、パシフィコ横浜で開催された図書館総合展にて、本書著者の講演を聞きました。

 

いちにちいろいろバンドや旅や

 

それがすこぶる面白く、これは著書を読んでみようと思った次第。

 

 

正直、著者・世耕氏の講演を聞くまで、近畿大学(近大)のことはほとんど知りませんでした。

が、その講演を聞いて、すこぶる興味が沸きまして。

大学の広報・広告を統括する総務部長である著者。なによりその弁舌がおもしろかったのです。

 

近大は世界初の黒マグロの養殖に成功し、「近大マグロ」として世に売り出します。「研究の成果としてのマグロを販売し、売り上げをさらに研究にあてる」という「実学」がモットー。「大学という教育機関が金儲けなんて」という批判に対し「大学が金儲けをして何が悪い」と。

大学にとっての顧客「18歳」の人口は年々減少するばかり。大学も生き残っていかねばならない現代。その顧客獲得のために大胆かつ新たな広報戦略を次々と打ち立てていきます。

関西の大学のくくりとして世間に知られている「関関同立(関西大・関西学院大・同志社大・立命館大)」という言葉。近大はその下、「産近甲龍(京都産業大・近大・甲南大・龍谷大)」というくくりに位置付けられます。

そんな世間に知られた大学のくくり、それを打ち破っていこう、固定概念(造語)を壊していこうという広報戦略。その結果、2014年度に志願者数日本一になります。そして2017年度まで志願者数4年連続日本一、世間に広く知られるようになります。

 

そして様々な努力の結果、世界大学ランキングの私立総合大学のトップ3が「早稲田大・慶応大・近大」になります。

そこで近大は新たな広告を打ち、既成のくくりを壊しにかかるような問いを、世間に向けます。

それが「早慶近」。

「早稲田・慶応・近畿」というくくり。

 

賛否両論があるなかでひるまずに前進し続けている(P43)

 

確固と立ちはだかる大学の常識をゼロから疑い、「本当にそうなのか」という問いを、ゼロベースから「こちらの方が良いのではないか」とくつがえし、「バンカラ」なイメージがあった近大のブランディングは功を奏し、世間知も変わりつつあります。

 

まだ全部読んでいないのでなんですが、自身の職場に置き換えても勉強になることが多くあります。

さらに講演を聞いていて印象的だったのが

-「伝えた」ではなく、「伝わっているか」-

ということ。

広報・広告視点として、「伝えたから終わり」ではなく、「伝わっているかどうか」をきちんと検証せねばならないということ。コミュニケーションにおいても言えることですね。

 

 

学び多き一冊です。今少し読み込んでいきたいと思います。

革命とは痛快です。

 

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