すれ違い、残像

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次から次へとやってきては過ぎ去ることを実感しながら日々をお過ごしにあられます。扉を開けた瞬間に、今まで読んでいたはずの本を書いたはずの、まさにその人が「すっ」と目の前を通り過ぎられました。力強く、凛とした姿は紛れもなく、今まで読んでいたはずの本を書いたはずのその人そのままだったのです。

あまりに一瞬だったので、まるで永遠のようにも感じられました。すれ違いざまの印象は、まるでその人そのままの残像、その人が紡ぎ出した言葉を、つい先頃まで読んでいたことの実感のなさ、妙な心地はあとを引きます。さてどうしたものだろう。

 

具体的に言えば、今日職場で「文芸フェス」というイベントをやっていたのです。で、そのイベントの登壇者として来ていた西加奈子氏、昨年読んであまりに感動した『サラバ!』の著者と、職場の廊下ですれ違ったのでした。まあそれだけなんですが。

で、今日はたまたま松岡正剛の『稲垣足穂さん』を読んでいて、「タルホは残像を描いている」みたいな表現を読んで、そのことを考えている折にすれ違ったものだから、なんだかその残像ばかりが妙に心に残り、「残像とは実体が無いもの」なのに、

気付けば残像のことばかりを考えている、残像ばかりを追いかけていることに気付く、残像はもう二度と戻って来やしないのに、残像に振り回されてばかりいる。

みたいなことを「一瞬」思ったのでした。すぐに忘れたけど、文章を書いたら思い出した。

 

 

 

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