色彩が増してきて落葉が増えてきて無意識に歌っていて

crossroad

自転車での出勤途中、信号待ちで交叉点に止まっていたところ、ふと横に居る男性が、いぶかしげなのか不可思議なのか、いわゆる奇異な眼差しでもって私の方を見た。

 

視線の奇異加減に何だろうかと、顧みた自分自身は思いもかけず、無意識ながらにも「アンパンマン」を口ずさんでいたのだ。それもまあまあそれなりの声量で。

 

全く気付かなかった。なんだなんだ、ただの危ない人ではないか。

 

と、赤面が早いか信号が変わるのが早いか、とにかくその交叉点を力強く颯爽と走り抜けた。いけないいけない油断していた、と思いつつ、次のフレーズ「そうだ おそれないで みんなのために たとえ どんな敵が 相手でも」と再び口ずさんでは、ペダルを漕ぐ速度を増した。

 

というくらいに、自転車での通勤路は歌を歌っている。というのも、保育園パパバンドの演奏会本番日が1ヶ月を切り、否応なく練習に余念が無くなってきている、切羽詰まってきているからだ。適当に手を抜いてもいいんだけど、日が近づくに連れ、メンバー皆々の頑張りが伝わってくるのでそうもいかない(というのは、メンバーの皆さまには内緒)。がんばらねばならない。

 

40を過ぎたおじさんが、アンパンマンを懸命に歌いながら自転車ひた走るのはちょっとあれだが仕方ない。そんなベクトルにがんばることになろうとは果たして思いもかけずなことではあるが、とにかくがんばるしかない、という明快な目的地があるだけでもそれはそれで幸福である。

 

 

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