South American Party「ボルステッド」観劇 @下北沢OFFOFFシアター

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現代日本において、禁酒法(ボルステッド)が施行されて酒が飲めなくなった、という設定のもと、ルームシェアをする若者同士の中で起こる愛憎劇。旗揚げ公演の初日ということで、それは貴重な始まりの現場に居合わせた。

出演者のひとり山谷氏に誘われての観劇。山谷氏は最早演技というよりはその佇まい・生き方が反映された役どころ。それでもやはり細かい点は気になって、いくつかを伝える。

伝えるが、でも山谷氏のよいところは最早その人となりなので、余計なことはせずに、ただ黙って立っていればよい。といったら元も子もないか。そこを自覚的になるべきかなるべきではないのか、生かすか殺すかは本人次第。むしろたくさん遊んでください。

他の出演者は皆さんお上手で不安なし。特に女性陣は皆それぞれ立ち位置がはっきりしており頼もしく。男性陣もしっかり。気になるのは知人のみ。がんばれ知人!いやがんばるな!

あと面白かったのが、主役の方が、僕の元ルームメートで役者の久我氏にそっくりで、まるで久我氏がそこにいるかのように思えた。久我氏にその旨LINEで伝えると、来月駅前劇場に出るから来てね!とのこと。やんわりとお茶を濁しておいた。

配役同士の関係性をもっと台詞以外のところで見せるにはどうすればよいのだろう?と思いつつ、役者間の呼吸ばかりを観ていた気がする。初日的ちぐはぐはどこの現場でもそうだから置いておいて、それ以前のこととして。

たとえば大きな声を上げる、その根拠がもっと欲しかったりするのだ。そこに共感ができれば、もっとぐぐっと引き込まれただろう。

大声を出すことはいくらでもできてあまり伸びしろはなく、むしろ静けさの空気、沈黙・間をどれだけ積み重ねていけるかが勝負なのではなかろうかと思った。台詞を追うのではなく、台詞を道具にして、その間にある沈黙を紡ぐ。急ぐことはなくて、むしろたっぷりとした間合い・緩急を操作すること。いやーそんなのすごく難しいんだけど、難しいぶん、挑んでみたいことではある。

久しぶりに舞台公演を見て思ったのは、狭い空間の中に演者と観客がいて、その熱量は確実に伝播する。演者の細かい台詞などは忘れてしまうのだが、放っていた人のチカラがこちらに届いた状態で帰路につくので、そのやり場に困ることである。いや困るというか、「自分もなにかやらねば」と思うのだ。思いながらぶわぶわと酒を飲んで熱量を放射する。

そうさせる熱量にあふれる舞台であったことは間違いない。初日でその様子だから、どんどんよくなるに違いない。

OFFOFFシアターの舞台に立ったのは、調べてみたら2005年のことだった。11年前!!びっくりです。その同じ場所で、空間で、また新たな物語が降り注いでいる。個人的にはそのこと自体に感動せざるを得なかった。

今という瞬間を、稽古を積み重ねた役者同士が演技を披露し、観客がいることで劇が生まれ、劇場に時に”劇的”が飛来してぐわりと揺れる。そこに立ち会うことの幸福。芝居の醍醐味を久しぶりに味わった。

あと印象的だったのは、終演後の主催者・山田氏の清々しい表情。ことを立ち上げ、成し遂げた者だけに許されるあの爽快な心情があふれるさま。羨ましいほどに。

楽日観たいなー、でも観れないんだよなー。きっと美味しいお酒が待っているだろう。残りのステージを大切に、ロックしてください!

公演は8月7日(日)まで。

行けるぞ!という方は下記よりチケットをご予約を。8/7(日)はもう満席とのこと。

8/5(金)14時~ 19時~
8/6(土)14時~ 19時~
8/7(日)15時~

 

 

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