ストアハウスカンパニー『PARADE』観劇録

parade

storehouse companyの新作『PARADE』観劇(3/2の公演)。

やはり胸の奥の方を大きな手で鷲掴みにされて、ぐわんぐわんと動かされ、なぜだかわからないのに、涙が流れてしまうのだ。

新作ということで、どのような展開が訪れるのだろうと思いながらも、できるだけ無心に、フラットに観る。

もちろん何度も出演したシーン、何度も観たシーンが展開されるので、そうもいかない。

が、やはり劇場空間に「居る」ことでしかわかり得ない、役者たちの身体、息づかいが、時間を織りなし、積み重なり、激しさと静けさを行き来する。

今回はやはり、声と音。無言の雄弁が突き抜けた。

観客の緊張が、「思わず笑ってしまうような」不思議な声と音により、ほどかれていく。

緊張がほどけた観客に、ラストに向かう祝祭、まさに「パレード」が、どうにも処理しきれないような「どでかい」カタマリを投げてくる。プレゼントと言ってもいいかもしれない。

なぜだろう?なぜだかわからないのに涙が出る。

それはきっと、この作品が人間の根源的な部分、自然にとても近い感覚に触れているからだろう。

そこに理屈は無く、原始のころからの喜びが祝祭と化して、物語は無いはずなのに、勝手に物語があふれだす。

それは観客個々の、記憶に宿る物語だ。もしかしたら、自分の祖先の代にまでさかのぼってしまいかねないような。

パレードの先に、みなはどこへ行くのだろう。

とりあえず7月に今回の作品でもって韓国に行くそうだ。

きっとこの作品はより遠くへと旅を続け、多くを観客たちに届けるだろう。

どうやらパレードははじまったばかりであり、まだまだ続いていきそうだ。

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