streetdrum

夜になるとついぞぼやぼやしてとりとめがなくなり、目下最近はYouTubeで音楽PVを次々と流し見しているうちに夜も更け更けゆきて、眠気と酒酔いが混濁し、どちらが勝るとも劣らず、気付けば朝になる。朝になると忘れてしまうものだから、今のうちに書き留めておこう。と、書き留めている今のこの指のその先にもおそらくはアルコールが行きわたり、この文章を書いていること自体を、朝になれば忘れてしまっているのではなかろうか?という危惧がないわけでもないが、危惧があるから書かない、というよりは、危惧があるからこそ書く、という選択をどちらかと言えば選びたい。

新宿にはゴールデン街という飲み屋街があり、その脇には花園神社という神社がある。あるいは花園神社に先に行けば、お参りがてらにゴールデン街に寄ってみる。季節を巡って時過ぎゆけば、神社の彩り、模様も変わり、変幻が自在、幽玄の向こうからきらびやか、すべてが夢のような心地さえする。そうかこれは夢なのだと自覚してのちにゴールデン街、狭き扉を開けて訪れたるや何処の酒場、怪しげな照明に照らされたマスターの微笑みは真偽の程がうかがえぬ。これはもう素直にならんと酒を次々オーダーしているうちに、目の前に居る人の顔が混濁し、目の前に居るのが誰なのか、誰が私の目の前にいるのかがわからなくなる瞬間が訪れるが、すぐに正気に戻り、しかし正気と言ってもすでに酔っているものだから、どれがどれともおぼつかない。そうか仕方がない、グラスを傾けてみるがもう氷だけ、誰だいつの間に私の酒を飲んだのは、と問うがそれは私、というか私の手、手が勝手に口にグラスを運び、さっきオーダーしたばかりの酒はすでに氷だけになっていた。

会話は弾む。弾み自体が面白げ。ポーンポーンと心地よいリズム。波長を伴えば何処にも行ける。地が鳴り、渦巻き、弾んで、巡る。ビートにゆだねて気付けば朝になる。

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